能登半島地震から一年、耐震について考える – 舞鶴市で新築・注文住宅を建てるならヤマモト工務店

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能登半島地震から一年、耐震について考える

世間では防災に対する意識が少しずつ高まりつつあるようですが、その対策も防災グッズの準備や避難経路の見直しが主で、住宅の耐震化について考える人はまだまだ少ない印象です。
能登半島地震から一年が経過したのを機に、本日は“本当に安全な住まい”について改めて考えてみましょう。

住宅の耐震性を表す指標として『耐震等級』というものがあります。
等級1から3までの3段階あって、もっとも丈夫なのが耐震等級3。これは警察署や消防署など、災害時の活動拠点となる建物と同程度の強度です。

建築基準法で定められた耐震基準は、耐震等級1。これまで何度も改正を繰り返し、能登半島地震の報告からも「現行の耐震基準は倒壊・崩壊に有効である」とされています。
ところが、この基準に適合している建物がすべて無事だったのかというとそうではなく、608棟中4棟が倒壊・崩壊しています。そのうちの2棟は壁量のバランスに問題があったとされており、うち1棟は既定の壁量を満たしてすらいなかったといいます。

『壁量』というのは、建物が地震や風の力に耐えるために必要な“耐力壁の量”のことですが、壁量の規定は新耐震基準にも含まれていますし、壁量バランスも2000年基準によって規定されています。
つまり、設計ミス? 施工不良? 場合によっては、違法建築になることも…。

これは、なにも耐震等級1だけの問題ではありません。耐震等級2や3でも同じことが起こり得ます。 耐震等級は図面上の強度に過ぎませんから、設計ミスや施工不良があれば、当然ながら本来あるはずの強度は保証されません。つまり、耐震等級3の家に住んでいるつもりが、実はそこまでの安全性を担保できていない可能性もゼロではないのです。

構造内部の損傷を防ぎ、繰り返しの揺れにも耐え、地震のあとも住み続けられる家にするためには、耐震等級3が必要です。ヤマモト工務店でも、さらなる安心を求めて耐震等級3を標準としています。

だけど、“本当に安全な住まい”をつくるにはただ耐震等級を上げるだけではダメで、設計・施工の確実性が必要不可欠。『耐震等級』は確かに大切な指標のひとつですが、それ以上に大切なのは正しい知識と技術を持った施工会社選びなのだということを、ぜひ覚えておいてください。