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高気密高断熱には、そもそも明確な定義がありません。
住宅会社が『高気密高断熱』と謳っていても、その中身はバラバラ。
では、本当に高性能な家とは、どんな家だと思いますか?
一般的に高気密高断熱住宅というと、気密性を示すC値が1.0以下。断熱性を示すUA値は、ZEHレベルの0.6(舞鶴市の場合)が標準的といえるでしょう。
しかし、これらの数値を達成しているからといって、必ずしも本当に“高性能”な家であるとは限りません。
なぜなら、UA値は設計の時点ではいくらでもよい数値を出すことができるから。
しかし、どんなに優れた断熱材を使ったとして、施工にミスや手抜きがあれば、設計時点での数値を担保することはできません。
C値にしても同じ。いくら測定時によい数値が出ても、施工が甘ければ気密性は数年で低下します。
さらに、正しい知識や技術なくして見よう見まねで高気密高断熱の家を建てることは、住む人の安全性や居住性をも脅かす恐れがあります。
たとえば、ただ気密性と断熱性を高めても、換気や通気がしっかりしていなければ、壁の中で結露が発生します。
結露はやがて構造材を腐らせ、ダニや害虫・カビを増殖し、喘息やアトピーなどのアレルギー症状を誘発します。
ミスや手抜きなどは問題外ですが、こうした知識や技術の不足も性能の低下を招きます。
数値が同じであっても、施工の良し悪しで、実際の住宅性能はこれだけ違ってきます。
本当に“高性能”な家とは、“高性能”を持続できる家のこと。
数値だけで判断するのではなく「正しく丁寧な施工をすることで、はじめて高性能な家が実現する」ということだけは、どうかお忘れなく。
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