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「段取り八分、仕事二分」という、ビジネスの場で使用される格言があります。 とくに建設業界で使われることの多い『段取り』ですが、一説によると石段づくりが起源になっているそうです。坂道に石段をつくる際に段数を見積もる作業を“段を取る”といい、石段の仕上がり具合によって「段取りがいい」「段取りが悪い」と評されたのだとか。
「段取り八分、仕事二分」には、仕事の成功は段取りで8割決まるという意味が込められています。
実際、大工の仕事では段取りがとても重要になってきます。
まず、工程表の作成。いつ、どの作業を行うか、細かく計画を立てていきます。天候に左右される工事が梅雨時や雪のシーズンに当たる場合は、余裕をもって工程を組むなどの配慮も必要です。
そして、材料の調達。必要な木材や金具、工具などを事前に確認し、用意します。量や種類を間違えると、工事が止まってしまいますからね。
道具は日頃から動作をチェックし、きちんとメンテナンスしておかないと、作業効率を下げるだけでなく、怪我のリスクも高めてしまいます。
作業場の整理整頓も、大切な段取りのひとつです。工具や材料を決まった場所に正しく置いておくことで、作業がスムーズに進みます。
最近はあまり聞かなくなりましたが、昔はよく「住宅会社の質を見極めるには現場を見るといい」と言われていました。施工品質の高い会社は現場がきれいだと。
現場がきれいなのは大工の段取りがいいということです。「段取り八分、仕事二分」の意味を考えると、現場を見るといいというのは真理だといえそうです。
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